当院の特徴 about Infertility treatment

まずは現状分析から始めます

私がご夫婦とともに妊娠に向けて本格的に取り組む際に重要なポイントがあります。それはなんと言っても「現状分析と十分な検査」です。
ご夫婦の現在に至るまでの経過を知ること、さらに十分な原因検索を行うこと、まずはこの二つがとても重要です。そのため当院は初診の際に30分の時間を使います。

当院では毎日約2組の妊娠を希望する患者さん(またはご夫婦)が訪れるため、午後の診療の15:30からの1時間はこの2組の方達のために予約枠を空けてあります。そして、お二人が現在に至るまでの経過、つまり妊娠をいつ頃から考えていたか、自分たちでどのような努力をしてきたか、他院での検査歴や治療歴があるかなどをお伺いし現状を分析します。
その後、妊娠のメカニズムや不妊の原因などについての理解を深めていただいた後、必要な検査についての説明を行います。
最後に診察と血液検査などを行い、ご夫婦は初診当日から新たな一歩を踏み出すことになります。

[画像]医師と相談をするご夫婦

診察の流れ

第1ステップ
基本検査
初めの2ヶ月間で必要な検査を行います。十分な原因検索無くして適切な治療は不可能です。
尚、この間は時間を無駄にすることのないようタイミング指導も併せて行います。検査が終了した時点でご夫婦にとってどのように治療を進めて行くのがベストかを説明します。
第2ステップ
タイミング指導
(3 〜 6周期)
規則的な自然排卵がある方には、原則排卵誘発はせずに超音波検査や尿検査により排卵期を見つけ、タイミングを合わせるお手伝いをして行きます。
第3ステップ
人工授精:AIH
(3 〜 6周期)
内服薬や自己注射により排卵までのお手伝いをしながら、排卵期に調整した精液をカテーテルを用い子宮内に注入します。不妊治療における位置付けとしては体外受精・胚移植の手前に位置します。
第4ステップ
体外受精・胚移植(IVFーET)
顕微授精(ICSI)
最も高度な不妊治療であり人工授精ではクリアできない不妊原因にも対応できます。大まかな流れは以下のようになります。
  1. 卵巣刺激:FSH・HMG製剤などにより複数の卵胞を育てます。
  2. 採卵:卵胞を穿刺し卵子を採取(採卵)します。
  3. 媒精または顕微授精:採取した卵子と精子を混ぜ合わせる、または顕微鏡下に卵子内に精子を注入する(顕微授精)ことにより受精卵を作ります。
  4. 受精卵培養:培養器の中で2〜6日間、受精卵を培養し育てます。
  5. 全胚凍結:2〜6日間の培養で得られた受精卵(胚:分割期胚〜胚盤胞)を全て凍結保存します。
  6. 凍結融解胚移植:2〜3ヶ月後にホルモン剤を投与し子宮内膜のコンディションを整えた上で融解した胚をカテーテルを用い子宮内に移植します。一般に採卵した周期にすぐ胚移植をする新鮮胚移植よりも凍結融解胚移植の方が妊娠率が高いことが知られています。